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『サティシュ・クマールのゆっくり問答 with 辻信一』
『サティシュ・クマールのゆっくり問答 with 辻信一』
サティシュ・クマール  辻信一訳
という本は1年前に出版されていたのですが
今になってやっと手にとりました。

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日本も世界もひどい経済とひどい政治、
環境破壊、環境汚染…と問題がひしめき合っています。
そんな日々感じている問題を親しい人と話すだけでなく、
自分にできることはなんだろう、という時に
深みのあるサティシュさんのあたたかな視線、智慧を
受け取るような内容です。

日本でのサティシュさんの講演後の時間、
サティシュさんへの質問に対しての答えを
辻信一さんがまとめ、日本語にしています。

それが、サティシュさんと一緒に野を歩きながら
常々聞いてみたかったことを聞いてみて
それに対しての答えに耳を傾けるようなイメージで読んでいけます。

問いを発する人が日本に暮らす人たちなので、
多くの人が胸に抱えていることと重なることがある(と私は思う)分、
とても具体的に日々の自分につながっていると感じます。

サティシュさんという人の言葉の重みや信頼感。
これはどこから来るのか、といったら
「愛がある」ということに尽きる、と感じます。
本当に行動、実践する人であり、ユーモアを忘れず
調和と愛がいつも言葉にある、と感じるから。
いやいや、簡単に説明などできないので
まずは本を手にとっていただけたらうれしいです。

『君あり、故に我あり 』(講談社学術文庫)もすごく濃い本で、
サティシュ・クマール氏を知るのにおすすめですが、
「本を読む時間は電車の中くらいしかない」という方にも
今回の本は入りやすと思います。
(問いと答えという対話の形で、どこからでも読めるため。)
といっても内容は、とても深く染みてくるような言葉ばかりです。
by na-hira | 2016-04-21 12:19 | books
『クリエイターの収納術』
『クリエイターの収納術』
文・石川理恵さん
写真・金子亜矢子さん
という本に仕事場を取り上げていただいたページが出ています。
昨日くらいから本屋さんに並びはじめている、とのこと。
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インテリア雑誌に出てくるようなお部屋もあれば、
もっと作業場としても空気が強く感じられるお部屋もあって
その人その人の日常と気質を感じさせる本。

自分自身のことはあらためて見てみると…
「変えよう!」と思う点がいろいろ。

それでも仕事を始めた頃に比べて
家と仕事場を一緒にしている方は随分増えたと感じます。
働き方、暮らし方が以前よりは多様化した、ということでしょうか。
by na-hira | 2016-03-08 11:58 | books
脳と運動の関係
朝の過ごし方でずいぶんと気分が違う、
というのは本当です。

今朝は梅雨明けか、と思うほどの(もちろん、まだまだこれからでしょう)
鮮やかな日差しと青空。
今、脳と運動についての本を読んでいることもあって
本当に久しぶりに走ってきました。
といっても、スローランニングというか、歩いて走って
を取り混ぜて。

「脳を鍛えるには運動しかない!」
SPARK The Revolutionary New Science of Exercise and the Brain
ジョン・J.レイティ著
という本を今読んでいます。
(まだ完了していませんが)

ちょっと怪しげな日本語タイトルですが、
350ページ近い本で、著者自身の研究と他の研究についても
丹念に調べていて、読み応えがあります。

とにかく本の冒頭から感動して、
久しぶりに誰かに伝えたいな、と思うような本でした。

体を動かすことは好きですが
ついつい理由を考えて、身体を動かすことをしていないこの1年半ほど。
子供の時に体育の授業というものは苦手でした。
(プールや跳び箱とか。球技は好きだったり。
人によって楽しめるものと苦手なものはあるものです。)

でも、思えば自分の一生を健やかに生きていくための
知恵としての運動、という教育ではありませんでした。
それも心と身体とその人の精神性にとって力になってくれるものとか、
勉強する、記憶する、創造力を発揮するための脳が実際運動で変化するとか、
そういうこととは全く離れた存在としての「体育」でした。

だから学年でもできる数人は「おおっ」という目で見られ
その他大勢の子供は目立たない(どうだったね、という先生からの話しもなく)
存在としてひっそりやっていて、
運動自体で自分が元気になったり、目覚めるような
感覚に気づけない人が多い時間だったと記憶しています。

とにかく運動(特に毎日する有酸素運動)の効果が
実例やインタビューなどを交えて書かれていて
実験での結果などから脳について分かった新しい事実なども。

人間の可能性にポジティブな希望を感じさせる内容です。
子供を持っている方はもちろん読んでみて欲しい。
毎日の朝に有酸素運動で身体を動かすことを取り入れた550人の
中学校でその1年、殴り合いが1度も起きていない、とか。
社会心理的な側面としても、はっきりと効果があるということが
とにかく、すごいこと。

大人社会の縮図のようなクラブ活動とは違う
ひとりひとりの身体に応じての、よい具合の負荷で。
タイムを争うのではなく、その人の心拍数から
程よい負荷で運動していることが分かる、という視点。

まずは読んでみて、反応するところは
人それぞれなのでしょう。
大人だって、脳には可塑性がある、というのが
いい話です。
by na-hira | 2015-06-28 09:50 | books
サテシュさんの授業が本のかたちに
「英国シューマッハー校
サティシュ先生の最高の人生をつくる授業」

辻信一さんのゼミの学生がシューマッハーカレッジに
1週間滞在した時の授業の記録。

サティシュ・クマールさんの本には生い立ちからの話しもあり、
本当にすごい人で、すごい経験をしてきた人。
それなのに2009年来日講演会でも、チャーミングという言葉が
思わずでてきてしまうような笑顔が素敵な柔らかな人。
言葉に力があると同時に、謙虚な姿勢と暖かさがあって。

本質的なことを、誰もが腑に落ちるような、
体験したことがあるようなものを例えにして
分かりやすく語ってくれる言葉だから強く響く。
難しげな言葉を使って人を煙にまくのとは対極の姿勢。
大切なことを、言葉を大切にシンプルに選んで伝えてくれる人。

その人の授業。
そして、シューマッハーカレッジはずっと行ってみたい所。
なので、本が届くとすぐに読み始めました。

今学校のことや将来に悩んでいる学生の人(中学生や高校生も)
これからどう生きていくか考えている人
自分にとって仕事とは?と考えている人
それだけでなく、自分に始められることってなんだろうと思っている人
ちょっと落ち込んだり、今自分と向き合っている人
もちろん何も先入観なし、という人が読んだとしても何かが起こると思います。

いろんな人の心に届く力強い言葉が詰まっています。
どれもあたたかい気持ちになったり、肯定的な気持ちになれる言葉なのが
サティシュさんならでは。

似た題名ですが「スタンフォードの自分を変える教室」ケリー・マクゴニガル著
という本のクールさとおもしろい対象をなしている本でした。
これはデーターを重視しているから、ある種、人が人をモルモットに
しているような、後味の悪さがつきまといました。
(実験で、こっちの行動にいい結果が出るとどうしても思えない、ということを
ある人々に被験者としてではあっても何も知らせず何か月もさせたりする実験があるので)
もちろん知らなかった!というデーターもあったし、瞑想についても書かれていて、
興味深い内容でしたが。
こちらのサティシュさんの授業の本は全くそういうものではなく、
私は読んでいて何度も涙がこぼれました。
学生たちと一緒にその場にいたような気持ちで読み進んだから。
そして人の内に宿る智慧を言葉にしてくれている、という感じだから。

人との出会いで得られる学びの大きさ、生命力の源になるような力。
サティシュさんの授業その場に立ち合っていない自分も、
心に灯る言葉を胸にそれをどう自分は行動とするのか…。

「私たちにできる最大の贈り物は、
ただそこにいるということ。」

こういう温かい言葉もあって、だから即何かにつなげる、と
あせらなくても、自分で咀嚼する時間もあっていい、という気持ちを抱けます。

一気に読んでしまったので、もう一回読み直そうと思っています。
by na-hira | 2013-04-30 20:24 | books
英語版の2冊目
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英語版の2冊目が出来上がりました、ということで
昨日出版社の方からの荷物を開きました。

表紙の写真も違うし、デザインも違うし、違うところはいろいろですが
きれいに仕上がっていて、よかった、という気持ちです。
by na-hira | 2013-02-02 18:47 | books
本のこと
昨日、本のことを取り上げましたが、
数人で夕ごはんをいただきながら、話題がその本の関係する方向へ。

人によって1冊の本に対する受け取り方、
記憶に残っている部分が大分ちがうから、読後感、印象も大分違うもの、
とあらためて感じました。
なにより、率直に一人一人が感じていることを
話すことのできる場があること自体、有り難いな、とも。

本を読む、ということは、とても個人的なこと。
だから今まで私は人に「こんな本を読んだ」と本をすすめる、
ということは今の自分が関心を抱いていることも
曝けられる上に、相手の価値観によっては、またこちらを見る目に
実際以上の色眼鏡がかかるかもしれない、とか。
つまり人間関係になにかしらの変化を起こす可能性を孕むこと、と
感じて、積極的ではありませんでした。
(自分とは全く違う視点で読んだ場合に起こる
相違や葛藤などは予想できないので。)

でも今という自分で自分に規制をかける風潮が強まる時代。
小さなブログという中や、直接出会う人と、
こんな考え方の人の本に出会った、ということを
話したり、共有するのは、大切なことに感じられます。

あくまで、それに対しての全面降伏や全面共感、ということではなく。
こういう考えがある、とかこんな事実がある、という視点で
読んでみて下さい。
その中で共感すること、腑に落ちる事、自分はそう思わないけれど
そういう人もあるかもな、とか。

視点を変えて同じ物事、事件、時代を見ること。
そのことで、気づきが生まれるし、自分の大切にしていることに思い至ったり。
それを多くの人が日常的にしていくと、何か変化が生まれるかも。

それを集まってごはんという日々の場でも普通に話せるような友人関係や
ご近所関係があったら。
そして、違いがあっても話せる関係を築いていくことができたら。
(一人一人が違って、それが当たり前なのですから。)
そんな気持ちでいます。
by na-hira | 2013-01-16 11:00 | books
「戦後史の正体」孫崎亨著
まだ半分まで、読んでいる途中ですが
これを多くの大人が読んだら、と思う本。

「戦後史の正体」孫崎亨(まごさきうける)著

日本の政治ってどうしてこうなんだろう、という疑問が
解ける内容です。
そして、これは単に過去を書き留めた歴史書というより、
現在進行形の問題を取り扱っています。

元外務省・国際情報局長である孫崎さん。
以前教えに行った防衛大の講義初日、
1/3の学生が眠り始め、教室から「残念だ」と言って出てしまった、とのこと。
そこから7年間は、いかに学生を眠らせないかの工夫をしてきたからこそ
「高校生でもわかる本」という企画通りに、分かりやすく語られています。

歴史というと名前の羅列ばかりだと、確かにくらくらする場合がありますが、
この本はとても読みやすいのが、すごいところです。
「戦後」のことが現在の日本の政治にくっきりと及ぼしている影響が
一般の人には見えないところにまで及んでいる事もよくわかります。ぜひおすすめです。
by na-hira | 2013-01-15 11:41 | books
「食べることも愛することも、耕すことから始まる」
年末年始は家で、移動の電車で本を読むことが多いのでは
と思います。

「食べることも愛することも、耕すことから始まる
---脱ニューヨーカーのとんでもなく汚くて、ありえないほど美味しい生活 」という本。
クリスティン・キンボールさんという元々は旅行ライターや講師をしていた女性が
自分のしたい農場作りにまっすぐすすんでいる男性と出会って今に至るまでの日々を
クリスティンさん自身が綴っています。

これからをどうやって生きていくのか。
政治という世界がまったく不毛な仕組みと人材に埋められているとしたら
現実問題どうしたら、世界が変わることができるかのヒントが
あるような実話です。

そして男女二人が、自由な心を持った二人の人間として
いろいろありながらも協力していく姿や、
それぞれものごとの捉え方や気にかかることが違う(それが普通です)大人二人が
共に生きていく日々についても興味深い話しです。

もちろん地域の人や家族同士といった周りの人とどうつき合っていくか、
という話も読ませます。

アトリエ展前に偶然近くの小さな本屋さんで平積みされていて
(残念ながらその本屋さんではすぐに並ばなくなってしまいました)
1ページ開いて読んで買った本。
ネットでだったら出会わなかった、という本でもあります。
そんな意味で出会いの偶然も必然です。

先をぐんぐん読んでいきたくなる本だったので
長旅にも、遠い実家のこたつの中でも、おすすめです。

今、本は3人目の人の手に渡っています。
by na-hira | 2012-12-29 13:01 | books
「夜の木」という本
先日、「夜の木」という絵と物語の本を受け取りました。
翻訳をされた青木恵都さんが本のことをお知らせ下さって
ぜひ手に取って見たい、と1冊お願いしていたのでした。
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中央インド、ゴンド民族のアーティストによる絵。
木にまつわるお話。
紙も手漉き、シルクスクリーンも手で1点1点、ということです。

木という言葉から自分がイメージしているのは
太陽がある時間の木。朝から夕暮れまで。

ところがこの「夜の木」は、本当の闇の中、あるいは
月の光りの中にある木たち。

まず感じるのは恐ろしさとパワー。

初めは怖くて中を見られない感じがしました。
夜の木は、実際、昼とは違う存在感があります。
夜の散歩で見る木は街灯があっても、
なんだか圧倒する力があります。

数日おいて、やっとページを開いて見てみると
静けさと激しさの不思議なエネルギーがあり
初めから終わりまで一気に読んでしまいました。

子供のころ読んだ「もちもちの木」という
絵本のことも思い出しました。

静けさと力強いパワーを発する絵本。
希有な存在です。
by na-hira | 2012-08-21 10:28 | books